hibi no awaI AM WILLING TO SHARE THESE KINDA BEAUTIFUL DAYS.

| VIEW | CALENDAR | ADMIN | TAGS | ARCHIVES |
Her name is Rosa. 7 years ago
503281989115194176_9681033.jpg

頼りにしている千駄木の八百屋ではプラムの品種でいうと大石早生、ソルダムに続いてサンタローザが店頭に並ぶ。東京で手に入るサンタローザの時期は短いから、それを逃さないように僕は今年も目を凝らし、通り沿いのショーケースに気を配っていた。サンタローザは他のプラムの品種に比べて酸味がやや強めで、生食でももちろん美味しいけど、火を入れるとその独特の美味しさが際立つと僕は思っている。だからジャムにするにはもってこいのプラムだ。果汁をきっちりと内包した、表皮がピンと張ったきれいなサンタローザを砂糖漬けにして、ジャム炊きのための下ごしらえをする。なんかもったいない気もするけど、ジャムの出来上がりの美味しさを考えると生食にもベストな状態のタイミングで加工するのが1番美味しいと思っている。

明治時代、「すもも」は海を渡り、アメリカで品種改良され、「プラム」として日本に戻ってきた。「サンタローザ」もそんな風にして作られたプラムの品種のひとつ。天才園芸家、ルーサー・バーバンクにより作られたこのプラムは、彼の試験農場があったカリフォルニア北部の田舎町、Santa Rosaがその名の由来と言われている。僕は歳上の友人の薦めでこのSanta Rosaにあるルーサー・バーバンク庭園(試験農場跡)に行ったことがある。サンフランシスコからハイウェイを一時間半ほど北上したところにあるこの町はスヌーピーの生みの親、チャールズ・シュルツが長い時間を過ごし、スヌーピーミュージアムがある(さらにシュルツのアイススケートリンクもある!)ことで有名なのだけど、もしもSanta Rosaに行かれる方がいたらぜひ、ルーサー・バーバンク庭園にも足を運んでほしい。そこは丁寧に整備された美しくて素朴な庭園で、そこかしこに研究施設としての歴史が感じられる素敵な場所だった。ボランティアで庭園案内をしているという近所のおじいちゃんおばあちゃんと話していると、なんというか古き良きカリフォルニアの良心に触れることができた錯覚を覚え、僕はすごく幸せな気分だったのを覚えている。

面白いことに、日本には古来から「三太郎」と(呼ばれている)すももの品種が存在するらしい。そしてこの「三太郎すもも」とアメリカで生まれた「サンタローザ プラム」との関係性について考えてみたことがある。ひょっとしたら明治時代、三太郎すももがカリフォルニアに渡って品種改良され、サンタローザと名を変えて日本に戻ってきたのかもしれないね。だとしたらすごくロマンチックで、それはまさに僕好みのストーリーで、たぶんそれは妄想なんだけど西海岸好きな僕がこの帰国子女なサンタローザを愛する大きな理由の一つになっているのは間違いない。

サンタローザで美味しいジャム、炊きますね。
旅ベーグルの店頭にて販売しますのでご賞味ください。