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週末、へび道をリヤカー牽いて豆腐を売り歩くお兄さんがいた。
彼の調子と朗らかな声はいつも、忙しい昼の開店前にやってくるのだけど
どうも思わず、「ちょっとちょっと!」と呼び止めてしまう、
不思議な魅力を持ったお兄さんだった。
彼はアルバイトで豆腐を売り、
お金がたまったら旅に出るという暮らしをしているようだった。
話しぶりも身軽で、じゃあまたと立ち去る姿もすとんと力が抜けていた。
「最近、こないね」と思っていた。
どこか知らぬ町をTシャツでニコニコ歩いているイメージが浮かんだ。
今日、こんなメッセージが書かれた写真葉書がポストに入っていた。
旅ベーグル様
前にとうふ屋をやってましたワタナベです。
店ができた頃に歩いてた野口屋の渡辺です。
トルコへの旅の写真展です。よかったら見に来て下さい。
いつでもいます。
彼らしいちょっと汚い、勢いのある字に
僕らは思わず微笑んでしまった。
そうか。トルコか。
期間中はいつでも新宿にいるのか。
じゃあ会いに行くとしよう。
僕も色々、話したいことがあるのだよ。
みなさんにも行ってもらいたいと思います。
谷中の人は、この人見たことあるかもしれません。
高らかなラッパに思わず、豆腐を買ったことあるかもしれませんね。
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渡辺友規 写真展 「be above ground」
6月2日~6月8日 10:00~17:00
新宿ニコンサロン (新宿エルタワー28階)
8月6日~8月12日 11:00~17:00
大阪ニコンサロン (ヒルトンプラザ・ウェスト13階)
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be above ground っていう表現が渡辺さんっぽい感じだなと思う。
新しい土地、旅人は漂いながら、ファインダーを覗いている。
地に足はついたりつかなかったり、でも確かな異国の空気を迎えている。
そんな、イメージが伝わってくる気がしませんか?
