hibi no awaI AM WILLING TO SHARE THESE KINDA BEAUTIFUL DAYS.

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寛平ちゃん 9 years ago
3.11以降も相変わらず面白くないままの寛平ちゃんに、最近は見とれてしまうことが多い。

テレビの向こうの被災地で、彼はいつものちっとも面白くない芸を繰り返す。
でも、その時の被災者の安心した顔といったら。「やっぱりつまらないなぁ」と被災者のみなさんが安心して微笑む姿に、僕の方もすごく安心する。こういう状況になって、その芸の深さに気付きました。

僕がいうのもおこがましいが、目の前で魅せる超絶の技術や、愉快な話術、高揚や涙をさそう舞台だけが芸事じゃないはずだよね。(きっと)くだらないと自覚していても、そのことを繰り返し真剣に続ける潔さ。僕はその芸に心が揺れているんだと思う。

寛平ちゃんは「今の日本には笑いが必要」という言葉を軽く超越しているんじゃないかな。
震災後も相変わらずつまらない同じ芸を披露し、でもみんな何気なくそこに普遍の安心感を感じているのがよく分かる。

今思うこと。僕も目の前で見て「寛平ちゃん、つまんないよね」とそこにいる人と共有してみたい。
そして、その場の空気がだらしなく緩んだ時に見せる、さらに細くなった糸くずみたいな寛平ちゃんのうれしそうな目に、僕はいつも通り思わず涙してしまうだろう。
寛平ちゃんは凄い芸人。

人が心から笑うとき、それは面白いからじゃなくて安心しているからだ。
そして、その本当の笑いの先には普遍的な当たり前の幸せが、今は雲を掴むような曖昧さだけど、みんなには見えている気がする。あまのじゃくな僕だけど、目に映るそれは素直に信じたいしそうあってほしい。